出版前の準備でよくある失敗

失敗①税務情報で、源泉徴収を0%にしていない

KDPのアカウントを作るときには、「税務情報に関するインタビュー」という入力があります。日本に住んでいる方は、ここで日米の租税条約の特典を申請すると、アメリカのAmazon(Amazon.com)で売れた分の源泉徴収(差し引かれる税金)を0%にできます。

租税条約の特典を申請していなかったり、入力内容に誤りがあったりすると、アメリカで売れた分から30%が差し引かれることがあります。なお、アメリカ側で差し引かれなくても、日本での確定申告は別に必要です。

対策

税務情報のインタビューで租税条約の特典を申請し、入力後の画面で源泉徴収率が「0%」と表示されているか確認する。入力の流れはKDPアカウントの作り方で画面つきで紹介しています。

失敗②他人の写真・文章や、ネット上の投稿を使ってしまう

ネットで見つけた画像や、他の本・サイトの文章を無断で使うと、著作権の侵害になります。KDPの審査で出版できないだけでなく、出版後にトラブルになることもあります。

また、掲示板やSNSの投稿、ネットの記事などを集めて本にすることもできません(KDPのガイドラインでも認められていません)。

「フリー素材」でも、商用利用や書籍での利用が禁止されているものがあります。使う前に、素材サイトの利用規約を必ず確認しましょう。

対策

写真・イラストは、自分で用意したものか、書籍での利用が認められている素材だけを使う。ネット上の投稿や記事を集めて本にしない。引用するときは、出典を明記する。

失敗③ブログと同じ内容の本を、KDPセレクトに登録する

自分のブログの記事を本にするのは問題ありません。ただし、読み放題の「KDPセレクト」に登録する場合だけは注意が必要です。

【電子書籍】KDPセレクトは、その電子書籍をAmazonだけで独占的に扱うことが条件です。同じ内容をブログで無料公開したままでは登録できません(紹介のための一部抜粋は認められています)。日本のAmazonで70%の印税を受け取るにはKDPセレクトへの登録が必要なため、ブログを残したまま出版すると、印税は35%になります。

対策

KDPセレクトに登録するなら、本にしたブログ記事は非公開にしておく。ブログを公開したままにしたい場合は、KDPセレクトには登録せずに出版する。KDPセレクトのしくみはKindle Unlimitedに登録するメリット・デメリットで解説しています。

失敗④AIを使ったのに申告しない

KDPでは、本を登録するときに「AIツールを使用しましたか?」という質問に「はい・いいえ」で答えます。「はい」の場合は、文章・画像・翻訳のそれぞれについて、AIで作ったものがどのくらい含まれるかを選択肢から選び、使ったツールの名前を入力します。本のどの部分に使ったかを細かく説明する必要はありません。

AIに下書きを作らせた場合や、表紙の絵を画像生成AIで作った場合は「AI生成」として申告が必要です。一方、自分で書いた文章をAIで校正・言い換えしただけの「AIアシスト」は、申告の対象外とされています。

対策

本づくりでAIを使ったかどうかと、使ったツールの名前を控えておき、登録画面の質問に正しく答える。実際の質問の画面はKDPで本を登録する方法で紹介しています。

ユアブックス
ユアブックス
税務情報もAIの申告も、登録画面の質問に正しく答えれば大丈夫です。わからない項目があれば、公式ヘルプを見ながら落ち着いて進めてくださいね。

データ作りでよくある失敗

失敗⑤【電子書籍】スマホで見ると崩れている

パソコンの画面ではきれいでも、スマホやKindle端末で見ると改行がずれたり、画像が小さすぎたり、目次から章に移動できなかったりすることがあります。電子書籍は、読む人の画面の大きさに合わせて文字が流れるためです。

対策

Amazon公式の無料ソフト「Kindle Previewer」で、スマホ・タブレットの表示を確認する。作り方は電子書籍データの作り方で解説しています。

失敗⑥【紙の本】表紙のサイズや背表紙がずれている

紙の本の表紙は、裏表紙・背表紙・表表紙を1枚で作ります。背表紙の幅はページ数で変わるため、自分で計算したサイズがずれていた、背表紙の文字が表にはみ出したといった失敗がよく起こります。

対策

KDP公式の「表紙計算ツール」でテンプレートを使って作る(ペーパーバックの表紙の作り方)。紙の本は、出版前に「校正刷り(試し刷り)」を注文して、実物で確認することもできます。

失敗⑦誤字脱字のまま出版してしまう

自分で書いた文章は、何度読み返しても間違いに気づきにくいものです。誤字脱字が多いと、レビューで指摘されて本の評価が下がる原因になります。

対策

時間をおいてから読み返す、声に出して読む、家族や知人に読んでもらうなど、別の目でチェックする。

読者
出版したあとに間違いに気づいたら、もう直せないんですか?
ユアブックス
ユアブックス
いいえ、出版後でも本文や表紙は差し替えられます。ただ、すでに買ってくださった方もいるので、できるだけ出版前に見つけておきたいですね。

登録・販売でよくある失敗

失敗⑧キーワードに使ってはいけない言葉を入れる

本を登録するときに設定できるキーワード(最大7つ)には、使ってはいけない言葉が決められています。

タイトルや商品説明も同じで、内容と違う、読者の誤解を招く表現は認められていません。

対策

キーワードは「読者がこの本を探すときに検索しそうな言葉」から選ぶ。コツは売れる本の作り方とKDPで本を登録する方法で紹介しています。

失敗⑨価格の決め方で損をする

【電子書籍】日本のAmazonで70%の印税を受け取るには、KDPセレクトへの登録や、250〜1,650円の価格などの条件があります。条件を外れると35%になります。

【紙の本】印刷コストが差し引かれるため、安くしすぎると印税がほとんど残りません。999円以下に設定すると、印税率も50%に下がります。

対策

電子書籍と紙の本、それぞれの計算方法を知ってから価格を決める。くわしくはKindle出版の印税はいくら?と電子書籍の価格の決め方で解説しています。

失敗⑩家族や友人にレビューを書いてもらう

Amazonのガイドラインでは、著者本人や家族・親しい友人など、利害関係のある人によるレビューは認められていません。また、お金や特典と引き換えにレビューをお願いすることも禁止されています。違反すると、レビューが削除されるだけでなく、アカウントに影響することもあります。

対策

本の最後に「感想をお聞かせください」と添えるなど、読者に自然にお願いする。知人には、SNSやブログで本を紹介してもらう。

ユアブックス
ユアブックス
規約の違反は、知らずにやってしまうケースがほとんどです。「これは大丈夫かな?」と迷ったら、KDPの公式ヘルプを確認するか、詳しい人に相談してみてくださいね。

出版したあとの注意点

出版の手続きをしてからAmazonで販売が始まるまでには、通常3営業日ほどかかります。さらに、検索結果に表示されるまで最大72時間かかることがあります。販売開始の日を宣伝で告知するときは、余裕を持った日程にしておきましょう。

また、出版後も本文・表紙・価格・商品説明などは変更できます。変更した内容も審査されるため、反映されるまでに少し時間がかかります。

失敗を防ぐチェックリスト

出版前のチェックリスト

  • 税務情報を入力し、源泉徴収率が0%と表示されている
  • 写真・イラスト・引用の権利を確認した
  • KDPセレクトに登録する場合、同じ内容をブログなどで公開したままにしていない
  • AIを使ったかどうかと、使ったツール名を申告できるよう控えている
  • 【電子書籍】Kindle Previewerで、スマホ・タブレットの表示を確認した
  • 【紙の本】表紙を表紙計算ツールのテンプレートで作った
  • 自分以外の目で、誤字脱字をチェックした
  • キーワードに、ほかの著者名・ブランド名・宣伝文句を入れていない
  • 電子書籍・紙の本それぞれの印税の計算をしてから価格を決めた
  • 家族や友人にレビューをお願いしていない
ご相談は無料です

「これで大丈夫?」を、出版前に確認しませんか

ユアブックスでは、データ作成から、KDPへの登録のサポート(画面共有で一緒に進めます)まで対応しています。まずは無料でご相談ください。

まとめ

「ひとりで進めるのは不安」「規約に違反していないか見てほしい」という方は、ユアブックスにお気軽にご相談ください。

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