よくある質問「税務情報にマイナンバーを入れていいの?」
ネットで「マイナンバーは使えない」という記事も見かけて、不安で…
KDPのアカウントを作るとき、多くの方が手を止めるのが、この「税務情報」の画面です。英語の書類の名前が出てきたり、アメリカの税金の話が出てきたりして、むずかしく感じますよね。
インターネットで調べると、「マイナンバーは使えないので、アメリカの番号(ITIN)を取りましょう」という情報も出てきます。ですが、これは以前の手続きのころの古い情報です。
結論:マイナンバー(12けた)を入れてOK
KDPの税務情報には、マイナンバーを入れて大丈夫です
アメリカの番号(ITIN・EIN)を、新しく取る必要はありません。
KDPのヘルプ(Tax Withholding)には、アメリカの納税者番号がない人は、自分が住んでいる国の税務当局が出している所得税の番号を入力できる、と書かれています。日本に住んでいる方にとって、その番号がマイナンバー(12けた)です。
マイナンバーを入れれば、アメリカの番号がなくても、日本とアメリカの租税条約の手続き(税金を0%にする手続き)ができます。
いまはマイナンバーで手続きできるので、そこまでしなくて大丈夫ですよ。
税務情報は何のため?(30%が0%になる理由)
KDPの印税は、アメリカのAmazonから支払われます。そのため、何も手続きをしないと、印税からアメリカの税金が30%引かれてしまいます(これを「源泉徴収」といいます)。
ただ、日本とアメリカの間には、税金を二重に取られないようにする約束(日米租税条約)があります。この条約の第12条で、著作権の使用料(本の印税)は、アメリカでは税金をかけないことになっています。
税務情報を出していない
アメリカの税金
30%
1,000円の印税なら
300円が引かれる
税務情報を出して、条約を使う
アメリカの税金
0%
1,000円の印税が
そのまま届く
つまり税務情報は、「私は日本に住んでいるので、この条約を使います」とAmazonに伝えるための手続きです。手続きをすれば、日本に住んでいる方は0%にできます。
アメリカの源泉徴収の対象になる印税
- Amazon.com(アメリカ)で売れた電子書籍
- Amazon.com・Amazon.co.jp(日本)などで売れた紙の本(ペーパーバック)
- KDPセレクト(読み放題)の分配金
※KDPのヘルプ「Tax Withholding」に書かれている内容です(2026年10月時点)。紙の本は、Amazon.co.jp で売れた分も対象になります。
日本の読者向けの本でも、税務情報の手続きは必ず済ませておきましょう。
税務情報の入れ方(画面つき)
ここからは、実際の画面で入れ方を紹介します。所要時間は10〜15分ほどです。手元にマイナンバーと、住所のローマ字(英語の書き方)を用意しておくとスムーズです。
STEP 1「税務情報」の画面を開く
KDPのサイト(kdp.amazon.co.jp)にサインインし、画面のいちばん上の「アカウント」をクリックします。左側のメニューの「税務情報」をクリックします。
税務情報の画面が開いたら、「税務プロファイルの更新/確認」のボタンをクリックします。税務プロファイル(質問に答えていく画面)が開きます。
STEP 2最初の3つの質問に答える
個人で出版する場合、納税区分は「個人」を選びます。アメリカの市民・永住者かどうか、代理人かどうかの質問は、日本に住んでいる方なら、どちらも「いいえ」です。
STEP 3氏名と住所を、ローマ字で入れる
氏名と住所は、ローマ字(英語の書き方)で入力します。国籍と住所の国は「日本」を選びます。住所は、番地 → 市区町村 → 都道府県 の順に、英語の書き方で入れます。
「住所2」の欄には日本語の例が出ていますが、アパート名・部屋番号もローマ字で入力します(例:Sakura Heights 201)。
STEP 4納税者番号(TIN)にマイナンバーを入れる
いちばん迷いやすいところです。納税者番号(TIN)は、税金の手続きで「この人はだれか」を確かめるための番号のことです。
「私は米国以外のTINを持っています」にチェックを入れ、「納税者証明番号」の欄にマイナンバー(12けた)を入力します。「私は米国のTINを持っています」には、チェックを入れません。入力したら「続ける」をクリックします。
「TINを持っていない」と答えると、租税条約が使えず、30%引かれたままになることがあります。マイナンバーを持っている方は、マイナンバーを入れましょう。
STEP 5租税条約の優遇措置を請求する
「続ける」を押すと、「租税条約上の優遇措置の請求」という欄が出てきます。ここが、30%を0%にするための大事なところです。
「税制上の居住国」で「日本」を選ぶと、「選択された国は、条約上の優遇措置を受けられます。」と表示されます。確かめたら「確認」をクリックします。
続けて「条約上の優遇措置を受ける資格があります。」と表示されれば、請求はOKです。「保存してプレビュー」をクリックします。
STEP 6W-8BENのプレビューで「0.0%」を確かめる
アメリカの税金の書類(W-8BEN)が表示されます。英語の書類ですが、自分で書き込むところはありません。入力した内容から自動で作られています。
書類の中ほどにある「Part II」の欄に、次の4つが入っているかを確かめましょう。
- Japan(日本に住んでいる、という意味)
- Article 12(1)(日米租税条約の第12条第1項。著作権の使用料についての決まり)
- 0.0 %(アメリカで引かれる税金の割合)
- Copyright Royalties(著作権の使用料。本の印税のこと)
STEP 7電子署名をして、送信する
画面を下に進むと、電子署名の欄があります。「署名(氏名を入力)」には、STEP 3で入れたローマ字の氏名と、まったく同じつづりを入力します。大文字・小文字や、名前と名字の順番もそろえましょう。
日付は、その日の日付が自動で入っています。最後に「フォームを送信」をクリックします。
STEP 8しばらく待って「0%」「完了」になったか確かめる
送信したら、あとで「税務情報」の画面を開いて、アメリカ合衆国の税率が「0%」、ステータスが「完了」になっているかを確かめます。
送信してすぐには、0%にならないこともあります。Amazonで確認する時間がかかることがあるので、しばらく待ってから見てみましょう。0%・完了になっていれば、手続きは終わりです。
気をつけたい3つのこと
注意①W-8BENには期限がある
W-8BENは、署名した年から数えて3年後の12月31日で期限が切れます。期限が切れると、税率は30%に戻ってしまいます。
2026年に署名した場合 → 2029年12月31日まで有効。期限が近づいたら、同じ「税務プロファイルの更新/確認」から入力し直します。
2024年1月1日より前に署名した人には、「2026年12月31日に有効期限切れになります」というメールが届いています。
届いたら、メールのリンクからではなく、自分で kdp.amazon.co.jp を開いて、「アカウント」→「税務情報」から入力し直しましょう。途中でワンタイムパスワード(2段階認証)を求められることがあります。入れ方は、この記事のSTEP 1〜8と同じです。
注意②すでに30%になっていたら、今すぐ手続きを
「税務情報」の画面で税率が30%になっていたら、すぐに手続きをしましょう。0%になるのは、手続きをしたあとに支払われる印税からです。それまでに引かれた分は、自動では戻ってきません。
注意③マイナンバーは、KDPの正しい画面でだけ入れる
マイナンバーは大切な番号です。入力するのは、kdp.amazon.co.jp にサインインして開いた「税務情報」の画面だけにしましょう。メールやメッセージのリンクから開いたページには入力しないこと、人に教えないことも大切です。
画面共有で見ながら、入力はお客さまご自身で行っていただきます。
日本の確定申告は、別のお話
ここまでの税務情報は、アメリカの税金を0%にするための手続きです。アメリカで引かれなくなっても、日本の税金(所得税など)がなくなるわけではありません。
印税がいくらになったら日本で確定申告が必要になるかは、Kindle出版の確定申告はいくらから?で解説しています。
また、税務情報のほかに、銀行口座や本人確認など、アカウントづくり全体の流れはKDPアカウントの作り方で紹介しています。動画で見たい方は、YouTubeの「KDPアカウントの作り方」もどうぞ。
税金の扱いは、お仕事や収入の状況によって変わります。ご自身の場合にどうなるかは、お近くの税務署や税理士にご確認ください。この記事は、2026年10月時点のKDPのヘルプと画面をもとにしています。
KDPの登録を、画面共有でサポートします
税金のご相談にはお答えできませんが、本の制作から、税務情報を含むKDPへの登録のサポート(画面共有)まで対応しています。まずは無料でご相談ください。
まとめ
- KDPの税務情報には、マイナンバー(12けた)を入れてOK。アメリカの番号(ITIN・EIN)は取らなくてよい
- 何もしないと、印税からアメリカの税金が30%引かれる。日米租税条約で0%にできる
- 氏名・住所はローマ字。署名は、入力した氏名と同じつづりで
- 送信してしばらくたったら、「税務情報」の画面で「0%」「完了」になったか確かめる
- W-8BENの期限は、署名した年の3年後の12月31日。切れると30%に戻る。Amazonからお知らせのメールが届いたら、自分でKDPを開いて更新する
- 日本の確定申告は、別の手続き